海と船なるほど豆事典海の自然のなるほど
海の生態系
陸上、水中にかかわらず、生物はほかの生物を食べたり、食べられたりする関係でつながっています。このつながりを食物連鎖といいます。海の中では植物プランクトンや海藻、それを食べる動物プランクトン、動物プランクトンを食べる小魚、といったように生態系は食物連鎖でつながっています。また、これらの生物の死がいやふんを分解するバクテリアもいて、バクテリアによって分解された死がいやふんは栄養塩となり、植物プランクトンによって取りこまれています。
生物は自分が生きていくために、体重のおよそ10倍のえさを食べなければならないといわれています。食物連鎖を考えると、たとえば体重100kgのマグロが生きていくためには1tのイワシが、1tのイワシが生きていくためには10tの動物プランクトンが、10tの動物プランクトンが生きていくためには100tの植物プランクトンが必要です。バランスのとれた生態系では、食べられるものの数が食べるものの数よりいつも10倍ほど多いはずで、きれいなピラミッドの形になります。もしどこかが異常に増えたり減ったりすると、このピラミッドの形がくずれてひずみが生じ、海だけでなく、地球全体の生態系のバランスがくずれてしまいます。