海の日について
国民の祝日「海の日」は、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日です。平成7年2月に国民の祝日に関する法律の一部改正が行われ、平成8年から7月20日が国民の祝日「海の日」として制定されました。平成13年6月の国民の祝日に関する一部改正により、平成15年から「海の日」が7月の第三月曜日にあらためられました。
「海の日」を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ
令和6年の「海の日」を迎えるに当たり、心からお慶(よろこ)び申し上げます。
四方を海に囲まれ、世界第6位の広大な管轄海域を有する我が国にとって、経済社会の存立と成長の基盤として「海」を活(い)かしていくこと、そして、人類の存続基盤として「海」を継承していくことは、非常に重要なテーマです。
海の恵みを子孫に引き継ぎ、海洋立国を実現するためには、海洋人材の育成・確保が重要ですが、こどもや若者の皆さんに、海に親しみをもってもらい、海洋開発、海運・造船などの海に関わる産業の魅力などに関心をもってもらうため、「海の日」が良い機会となることを願います。
我が国は、国際物流の99.6%を海運に依存していますが、国際海運におけるシーレーンは世界共通の重要な財産であり、各国や国際機関等と緊密に連携し、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の維持・発展を図ります。
私が本部長を務める政府の総合海洋政策本部において、本年4月に、新たに、「海洋開発等重点戦略」を決定いたしました。府省横断で取り組むべき重要ミッションを実現するための本戦略に基づき、海洋の開発・利用を、政府一丸となって強力に進めてまいります。
また、小笠原海台海域の大部分において、国連海洋法条約に基づく我が国の延長大陸棚を設定する政令案を閣議決定いたしました。これにより、この海域において、我が国が、天然資源の探査及び開発のための主権的権利を行使するのに必要な国内手続が完了しました。
加えて、物流「2024年問題」への対応として、内航海運がモーダルシフトの受け皿としての役割を果たすことができるよう、本年2月に決定した「2030年度に向けた政府の中長期計画」等に基づき、取組を進めてまいります。
政府として、産学官の英知を結集し、「総合的な海洋の安全保障」、「持続可能な海洋の構築」や、「海洋人材の育成・確保」等を通じた海洋立国の実現を目指して、海洋政策の変革に取り組んでまいります。
最後に、海のもたらす恩恵に感謝するとともに、海洋国家・日本、そして世界の、益々の平和と繁栄を願い、海洋政策を着実に進めていくことをお約束申し上げ、本年の「海の日」のメッセージといたします。
令和6年7月15日
内閣総理大臣・総合海洋政策本部長 岸田文雄
「海の日」マーク
海の日が祝日になったのを記念して、「海の日」の旗がつくられました。
この旗は、日ごろ私たちが恩恵を受けている海に感謝し、海を大切にしようという気持ちの象徴です。
旗のマークは、平成7年(1995年)に一般募集したデザインの中から、最優秀賞に選ばれた作品で、折り紙の帆船をデザインしたものです。
色は赤、青、緑の光の3原色が用いられ、黄色は太陽の光を象徴し、ロマンチックいっぱいの大海を美しくイメージしています。
「海の日」の旗の掲揚推進運動
「海の日」の旗はこの日が祝日になったのを記念して制作されたものです。「海の日」には、海への感謝の気持ちを込めて、「海の日」の旗を掲げましょう。
祝日「海の日」制定までの歴史
「海の記念日」の制定
- 昭和16年6月5日次官会議において「海の記念日」制定を決定。
- 昭和16年7月20日第1回「海の記念日」。「7月20日」は、明治天皇が明治9年東北ご巡幸の帰途、灯台視察船 明治丸 で、青森から函館を経て横浜にご安着された日に由来。
国民の祝日「海の日」制定運動
- 昭和34年7月2日第19回「海の記念日」に海事関係5団体(日本海事振興会、日本船主協会、日本造船工業会、大日本水産会、全日本海員組合)によって海の日協会(会長 前田多聞元文部大臣)を設立。第1回目の祝日化運動(昭和34年~41年)始まる。
- 昭和38年12月5日日本海事振興会と海上労働協会が発展的に解散し、日本海事広報協会が発足。
- 昭和46年10月6日全国海友婦人会(会長 中地朝子)が内閣官房長官、運輸大臣等に対し12万人の署名を添えて祝日化の請願。第2回目の祝日化運動(昭和46年~昭和48年)始まる。
- 昭和46年10月22日閣議において丹羽喬四郎運輸大臣が「海の記念日」の祝日化を発言。
- 昭和46年11月海事関係10団体(前記5団体のほか、海上保安協会、日本港湾協会、日本船長協会、全国海友婦人会、日本船舶振興会)で、祝日化の要望書を提出。
- 昭和48年7月20日海の旬間(7月20日~31日)を設け、広報活動を開始。
- 昭和61年7月第1回海の祭典(於:北九州市)開催。以後毎年、地方主要港湾都市において開催。
- 平成3年7月20日第51回「海の記念日」に、日本船主協会の根本二郎会長が祝日「海の日」制定を提唱。第3回目の祝日化運動始まる。
- 平成3年11月14日海事関係7団体が発起人となり、国民の祝日「海の日」制定推進会議(議長 日本海事広報協会 永井典彦会長)が発足。
- 平成4年2月~6月国民の祝日「海の日」制定推進会議による内閣官房長官、運輸大臣等に対する要望書の提出。
- 平成4年6月3日海事振興連盟(会長 原田憲衆議院議員)の臨時総会において「海の日」祝日化の推進を決議。
- 平成4年6月12日海事振興連盟は、推進委員会を設置。積極的な祝日化運動を開始。
- 平成5年3月18日国民の祝日「海の日」制定推進会議を国民の祝日「海の日」制定推進国民会議(会長 山下勇 東日本旅客鉄道会長)に改称。評議員会及び事務局を設置。組織的な祝日化運動開始。平成5年4月以降、反復的に内閣官房長官、運輸大臣等に対する請願を行う。
- 平成5年5月18日国民の祝日「海の日」制定推進国民会議会長に稲葉興作 石川島播磨重工業社長が就任。
- 平成6年6月15日国民の祝日「海の日」制定推進国民会議が羽田孜内閣総理大臣に署名と要望書の提出。「海の日」祝日化の署名1,000万人達成セレモニー出陣式を開催。
- 平成6年9月14日国民の祝日「海の日」制定推進国民会議が村山富市内閣総理大臣に要望書を提出。
- 平成6年12月全国の47の全都道府県を含む2,281の地方自治体(全地方自治体の7割)の議会において「海の日」の祝日化の意見書を採択。
国民の祝日「海の日」の制定
- 平成6年12月6日衆議院内閣委員会において「海の日」の祝日化を内容とする「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案」が委員会法案として可決。
- 平成7年2月24日衆議院内閣委員会において国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案を可決。
- 平成7年2月27日衆議院本会議において同法案可決。
- 平成7年2月28日参議院文教委員会において同法案可決。
- 平成7年2月28日参議院本会議において同法案可決。
- 平成7年3月8日国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律(法律第22号)公布。
- 平成7年6月12日国民の祝日「海の日」を祝う実行委員会(会長 稲葉興作)が発足。「海の日」の広報活動と慶祝行事等の推進を行う。
- 平成7年6月29日国民の祝日「海の日」制定推進国民会議解散。
- 平成7年7月20日第55回「海の記念日」。
- 平成8年1月1日国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律(平成7年法律第22号)が施行。
- 平成8年7月20日制定後はじめての国民の祝日「海の日」。皇太子同妃両殿下のご臨席のもと国民の祝日「海の日」を祝う実行委員会主催による「海の日」制定記念式典開催。
- 平成13年6月22日国民の祝日に関する法律の一部が改正され、平成15年から「海の日」が7月第3月曜日となる。
海の日制定の由来
私たちの国は、四面を海に囲まれた海洋国で、はるか昔から外国からの文化の伝来をはじめ、人の往来や物の輸送、産業、生活などの各分野にわたって、海に深くかかわってきました。
最近では、海洋開発やウォーターフロントの整備、またマリンスポーツの普及など海を利用する機会は急速に多様化しています。さらに、地球環境の保全という観点からも、海の役割が重要視され、海洋汚染防止などの必要性が一層高まっています。
7月20日は、昭和16年以来「海の記念日」として、海運、造船、港湾などの海事産業や船員等これらに従事する人々について国民の皆様に理解を深めていただくために、全国各地でいろいろな行事が開催されてきました。
このような海の重要性にかんがみ、近年になって国民の祝日「海の日」を設けようとの国民運動が大いに盛り上がり、その結果、平成7年2月に国民の祝日に関する法律の一部改正が行われ、平成8年から7月20日が国民の祝日「海の日」として制定されました。
平成13年6月に「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」が成立し、平成15年から「海の日」が7月の第3月曜日となって三連休化されました。
「海の月間」に行われるイベント及び広報活動について
平成8年、海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う日として7月20日が国民の祝日「海の日」となって以来、「海の旬間」(7月20日~7月31日)として、国土交通省が中心となり海事関係団体・地方公共団体等の協力を得て海事思想の普及のための活動が行われてきました。
平成13年6月「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」が成立し、平成15年から「海の日」が7月の 第3月曜日となって三連休化され、その日付が毎年変化することになりました。
「海の月間」 (7月1日~7月31日)におきましては、「海の日」にちなんで、海に親しむためのレクリエーション、体験乗船、施設見学会等の様々なイベントが全国各地域において展開されます。
これらのレクリエーションやイベントに出来るだけ多くの方々が参加していただき、 海に親しみ、海のことを知り、そして海の恵みを感じていただければ幸いです。
「海の月間」に各地で行われる広報活動、イベントなどをとりまとめた事業計画については次のとおりです。
「海の月間」推進委員会 構成機関
- 内閣府沖縄振興局
- 総務省自治行政局自治政策課
- スポーツ庁政策課
- 水産庁魚政部漁政課
- 環境省水・大気環境局水環境課
- 国土交通省大臣官房広報課
- 国土交通省大臣官房人事課
- 国土交通省総合政策局海洋政策課
- 国土交通省都市局公園緑地・景観課
- 国土交通省国土政策局離島振興課
- 国土交通省国土政策局特別地域振興課
- 国土交通省水管理・国土保全局河川計画課
- 国土交通省海事局総務課
- 国土交通省港湾局総務課
- 国土交通省港湾局海岸·防災課
- 国土交通省北海道局企画課
- 国土技術政策総合研究所管理調整部
- 海上保安庁総務部政務課
- 気象庁総務部総務課
- 観光庁総務課
- (国研)海上・港湾・航空技術研究所(海上技術安全研究所)
- (国研)海上・港湾・航空技術研究所(港湾空港技術研究所)
- (国研)海洋研究開発機構
- (独)海技教育機構
- (一財)海上災害防止センター
- (公財)海と渚環境美化・油濁対策機構
- (公財)海上保安協会
- 船員災害防止協会
- (一社)全国海岸協会
- 全日本海員組合
- (一財)全日本海員福祉センター
- (一社)大日本水産会
- (一社)日本海員掖済会
- (一財)海技振興センター
- (一社)日本外航客船協会
- (公財)日本海事科学振興財団
- (公財)日本海事広報協会
- (公財)日本海事センター
- (一社)日本海事代理士会
- (公社)日本海難防止協会
- (公社)日本海洋少年団連盟
- (一財)日本海洋レジャー安全・振興協会
- (公社)日本観光振興協会
- (一財)日本気象協会
- (公社)日本港湾協会
- 日本小型船舶検査機構
- (一社)日本マリン事業協会
- (一財)日本水路協会
- (公社)日本水難教済会
- (公財)日本セーリング連盟
- (一社)日本船主協会
- (公財)日本財団
- (一社)日本造船工業会
- 日本内航海運組合総連合会
- (一社)日本マリーナ・ビーチ協会
- 日本ライフセービング協会
- (一社)日本旅客船協会
- (公財)ブルーシー・アンド・グリーンランド財団
- (公財)マリンスポーツ財団