2022年度「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」 全賞の決定について

2023.01.25 (wed)

協会からのお知らせ

船や港、海運など海事産業をテーマにした小中高生向け新聞コンクール「2022年度ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」(主催・公益財団法人日本海事広報協会、会長・武藤光一)の全賞が決定しました。

グランプリの「国土交通大臣賞」は1月16日、斉藤鉄夫国土交通大臣が選考を行い、小学生部門、中学生・高校生部門それぞれ1作品が受賞。

準グランプリの「日本海事広報協会会長賞」ほか「日本船主協会会長賞」「日本造船工業会会長賞」「日本港湾協会会長賞」「日本内航海運組合総連合会会長賞」「日本旅客船協会会長賞」等各賞は、1月19日にアグネス・チャンさんら4名の審査委員により審査会を開催し、決定しました。

国土交通大臣賞 受賞作品

小学生部門 

「船はくらしをはこんでる」新潟県 新潟市立紫竹山小学校 5年 菅 優月 (すが ゆづき)


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<選評>

『タイトル名の通り、船が私たちの生活に必要不可欠であることを読みやすくまとめられています。特に、コンテナの紹介記事は大人も学べる内容となっており、感心しました。また、絵やグラフも手書きで丁寧に書かれ、見やすい色彩で構成されていたことも、選定に際しての決め手となりました。』

中学生・高校生部門

「浮き浮き新聞」福岡県 福岡教育大学附属小倉中学校 2年 倉富 凛奈(くらとみ りんな)

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<選評>

『「なぜ重たい船が浮くのか?」という疑問から、自分で仮説を立て、実験や調べ学習を通じて記事にした完成度の高い説得力のある作品です。浮力について興味を持って取り組むとともに、港湾の状況と今後の課題も詳しくまとめており、作者の努力がうかがえました。』

2022年度入賞者一覧↓↓

https://www.kaijipr.or.jp/news/_assets/bd78a8c7215d2417921e93f4ab409e670ec49259.pdf

※後日、入賞作品を「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」ホームページに掲載する予定です。

2022年度審査委員と総評(順不同・敬称略)

歌手・エッセイスト・教育学博士 アグネス・チャン

子どもたちの好奇心が溢れていた作品が多く、さまざまな視点が大人にとっては新鮮でした。今回は特に海や船などで「働いている人」の姿が見えて、とても心を引かれました。これまでは気にしたことのない部分でも、子どもたちの言葉や考えで細かく説明してくれて、本当にいい勉強になりました。今年も楽しく有意義な審査が出来て、すごく嬉しいです。素晴らしい作品を作ってくれる子供達、そして指導して手伝ってくださる先生たちや親御様に感謝します。本当にありがとうございます。

全国新聞教育研究協議会 理事長 小林豊茂

中学生・高校生部門のレベルが全体的に高く、特に上位は優劣が付けがたかったです。また、「読み手」を意識した啓発的要素が多かったように思います。自分でテーマを設定し、調べ学習や実験を通じて、大人顔負けの発想力でまとめており驚かされました。四方を海に囲まれ、船によって海外と繋がる日本のあり方をとても新鮮な角度で切り込まれた新聞が多く、読み応えがありました。また色彩も豊かで楽しく作ってくれている印象がありました。

東京海洋大学 教授 黒川久幸

どの作品も興味深く読ませていただきました。カラフルな作品が多く、内容だけではなく視覚的にも面白味がありました。海で働く身近な人の体験や話をきっかけとした作品が目につき、嬉しく思いました。今後は見学会などの機会が増えるとさらに関心を持ってもらえるのかなと思いました。また、SDGsやカーボンニュートラルポートなど、これから日本では環境対策が大きな課題となっているので、若い人たちが関心を持ってもらうことがすごく大事なことのように感じました。

公益財団法人日本海事広報協会 理事長 尾澤克之

今年も多くの素晴らしい作品をありがとうございます。子供たちが新聞作りを通じて、海事産業について学びを深めてもらえたら嬉しく思います。自分なりに調べて、理解・分析して発信することは、とても重要な経験になると思います。昨年に引き続き、SDGsなどをテーマに扱い、海洋環境保全といった観点の新聞が多かったと思います。地球環境への高い問題意識を持つことは素晴らしいことです。今後も子どもたちが関心を持ってもらえれば、有難いなと思います。

「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」について 

 四方を海に囲まれた日本は、水産資源や観光など海の恩恵を受ける一方、せまい国土から採れる必要な資源の量は限られています。そのため、私たちのくらしに必要な食料やエネルギー資源の多くを海外からの輸入に頼っています。そしてそのほぼ100%を船で日本へ運んでいます。「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」は全国の小学生・中学生・高校生の皆さんに、それら貿易を担う「海運」などの海事産業やそれにかかわる「船」や「港」について学び、その重要性を理解してもらいたいと2013年から開催し、今年度で10回目を迎えました。2022年度の応募数は1,266作品(小学生部門921作品、中・高校生部門335作品、チャレンジ部門10作品)でした。

主催団体 公益財団法人日本海事広報協会

後援 国土交通省、文部科学省、全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全国市町村教育委員会連合会、全国新聞教育研究協議会、一般社団法人日本船主協会、一般社団法人日本造船工業会、一般社団法人日本中小型造船工業会、公益社団法人日本港湾協会、日本内航海運組合総連合会、一般社団法人日本旅客船協会                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」は、公益財団法人日本海事センターからの補助を得て実施しています。