海と船なるほど豆事典海の自然のなるほど

海の水は取りかえられない

 水槽で魚を飼育しているとき、水が汚れたら簡単に取りかえることができます。けれども、海の水を取りかえることはだれにもできません。海水の中にいるバクテリアが汚染物質をいっしょうけんめい分解してくれますが、海を汚す物質が流れこんできても、海は自分でそれを止めることができません。ですから、汚染が進めば海はどんどん汚れていきます。広くて大きな海も、無限ではないのです。

 海の環境を守るためには、いろいろな対策をおこなって、より良い環境をつくっていくことが必要です。たとえば、海の中にある汚染物質を分解するバクテリアの数はかぎられていますから、これを人工的につくって汚染物質を減らしたり、工場などが汚染物質をたくさん出してしまったら罰金を取り、海を汚さないという意識を高めるといったことなどです。

 けれどもそれ以上に、海を汚さないための「予防」が必要です。汚染が目に見えるようになったときは、すでに手おくれといえるほど悪くなっています。目に見えてからではおそいのです。わたしたち人間は生態系の頂点に立つ生物として、海を汚染から守り、きれいにしていく必要があります。それはわたしたちが生きていくためにも、とても大切なことなのです。

 ◆魚が住める水質にするために必要な水の量は、風呂おけ(300リットル)何杯分?

マヨネーズ 大さじ1杯(15ml)バスタブ13杯
米のとぎ汁(1回目)(500ml) バスタブ4杯分
天ぷら油(使用済)(20ml) バスタブ20杯分

参考サイト:環境省「生活読本」http://www.env.go.jp/water/seikatsu/pdf/03.pdf

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