海と船なるほど豆事典海の自然のなるほど
わたしたちと海
いまからおよそ46億年前、太陽とともに宇宙にわたしたちの星、地球が生まれました。そのときいっしょに生まれた兄弟の惑星に水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星があります。これらの中で地球だけが生物が住んでいる惑星です。
なぜ地球だけに生物が住むことができたのでしょうか。それは太陽からの距離がちょうどよく、暑すぎることもなく寒すぎることもない住みやすい気候で、生物にとって欠かせない水や空気があるからです。
地球が誕生して10億年くらいがたったころ、最初の生命がようやく「原始の海」で生まれたといわれています。そのころの大気中には酸素がなく、生命は陸上で生きていくことはできませんでした。酸素をつくりだしたのは海の中の生物たちです。生命が進化して、やがて酸素をつくりだす生物が海中で生まれ、それらの生物によって地球の大気の組成が変わってきました。そしてついに生命が水から出て、陸上で生きていくようになったのです。
地球に海があったからこそ、わたしたちも生まれることができました。生物は海と深いつながりをもって生きているのです。ところが人間は便利さや豊かさをもとめるあまり、海を汚し環境を破壊してきました。それに気づいたいま、手おくれになる前に海を救えるのもまた、わたしたち人間です。海をよく知り、海がかかえている問題をひとりひとりが深く考えてみなくてはなりません。