海と船なるほど豆事典海運と港のなるほど

船をいちばんもっている国

 世界中にはたくさんの船が走っていますが、いったいどこの国の船が多いのでしょうか。船の総トン数の合計であらわす船腹量を国別に見てみましょう。

 2020年末の調べでもっとも多かったのは、中米のパナマで2億2,643万総トン、2位がリベリアで1億8,753万総トン、3位がマーシャル諸島で1億6,573万総トンでした。4位以下は香港、シンガポール、マルタ、中国、バハマ、ギリシャとつづき、日本は10位で2,882万総tでした。

 このうち、パナマ、リベリア、バハマなどの国は便宜置籍船(べんぎちせきせん)のために、船腹量が多くなっています。便宜置籍とは、船にかかわる税金の負担などが軽く、日本人船員とくらべると賃金の安い外国人船員をやとうことで、運航費用を下げることができるので、世界各国の船会社が便宜的に船籍をおくことです。ですからパナマやリベリアは自分の国の貿易や輸送のために船をたくさんもっているわけではなく、ほとんどが外国の船会社の船です。

 (参考:IHS「WORLD FLEET STATISTICS」)


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