海船なるほどサーチAND OR














海賊などというと映画のなかだけの話のように思うかもしれません。けれども、現代でも船にしのびこんで乗組員から金品を盗んだり、陸上の強盗事件と同じような犯罪がおきています。
 こうした海賊行為は船が港に止まっているときにそっとしのびこんだり、船がゆっくり走っているときに、ボートなどで近づいて来て船に飛びうつる、というのがほとんどです。そして乗組員から金品を盗んで逃げてしまいますが、なかには積んでいた貨物ごと船を盗んでいくこともあります。日本の船会社が運航していたアロンドラ・レインボー号は、1999年にインドネシアの港を出てから海賊におそわれ、船ごとうばわれてしまいました。日本人船長ほか乗組員17人は船からおろされ、ゴムボートで漂流しましたが、10日後に漁船に助けられました。もし漁船が見つけてくれなければ、乗組員は死亡していたかもしれません。
 2004年には海賊の被害が330件おきています。なかでも東南アジアで海賊の被害が多くおきています。この海域には日本と行き来する船にとって重要なマラッカ海峡があり、ここでも被害がたくさんでています。マラッカ・シンガポール海峡はおもにシンガポール、マレーシア、インドネシアの3カ国にかこまれ、太平洋とインド洋を結んでいて、総延長は1,100kmにもなる細長い海峡です。タンカーなどの大型船がとおれる幅が1kmしかない場所もあり、海難事故も多くおきています。中東から日本へ向かう原油を積んだタンカーや、ヨーロッパなどへ向かうコンテナ船が毎日行き来しているのです。ですから東南アジアで海賊が多いということは、日本とって大きな問題なのです。
 そこで、日本とマラッカ・シンガポール海峡のまわりの国で海賊対策のための国際会議を開いて、日本としても船会社が自主的に警備を強めることや、沿岸国に警備を強化するように要請しています。また、海賊対策に有効な機器の調査もおこなわれています。