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海難審判庁の仕事

 海上での船の事故のことを海難といいます。たとえば船どうしがぶつかったり、浅瀬にのりあげたり、船が火事になったりといったことです。もし大きな海難がおこれば、船だけではなく、人命や積み荷が失われたり、油がもれて海をよごしたりしてしまいます。ですから海難がおきたときには、その原因をしらべて、同じような事故がふたたびおこらないようにする必要があります。

 そのために海難審判庁によって審判がひらかれます。海難審判は船長や機関長を経験した人など、船の専門家によって進められます。手つづきは、裁判所に似た形でおこなわれ、最後になぜこのような事故がおきたのかを、裁決という方法で明らかにします。そして、乗組員や船会社などに原因があることがわかれば、きびしく注意をし、改善をもとめることがあります。

 海難審判庁は国土交通省の中におかれています。地方海難審判庁は函館、仙台、横浜、神戸、広島、門司、長崎および那覇(門司支社)におかれていて、その裁決に不服があるときは、東京にある高等海難審判庁でさらに海難審判をおこないます。

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